自転車冒険家・西川昌徳さんがニュージーランド旅で使用したバイクに関してのレポート

自転車冒険家の西川昌徳さんから、昨年末から年明けにかけて行ったニュージーランド一周旅で使用したバイクKONA・ROVE STに関してのレポートが届きました。暖かくなりはじめ春休みも間近となりましたが、これから国内外で長期ツーリンング旅行を考えている方は、ぜひ参考にしてみてはどうでしょうか。

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氷河から解け出した水が流れ込むエメラルド色に輝くテカポ湖をバックに。今回はこの軽量装備で2ヶ月間の自転車旅を行った。バックパックを背負ってのツーリングは否定的な意見もあるが、ラップトップPCのパッキングスペースの問題で今回はバックパックを持参した。2ヶ月間旅した結果、体への負担と背中の通気性は確かにあるものの、3kgぐらいまでの荷物であれば1日10時間150kmを走行したとしても、それで体に不調をきたすようなことはなかった。

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今回のニュージーランド遠征で2ヶ月4000kmを走破したKONAのROVE ST。これまでのバイクツーリングの基本だった「耐久性」「快適性」からの脱却を目指したコンセプトパッキングスタイル。キャリア+パニアバッグというスタイルではなく、数日かけてバイクトレイルを走るコンセプトから生まれ年々浸透してきているバイクパッキングをアレンジしたスタイル。 「より軽く、より遠くまで」走る楽しさを追求できるツーリングバイクを目指した。

ハンドルバッグには大容量の防水バッグを配置。クイックアクセスができるのでシャッタチャンスも逃さない。買い物や食事など自転車を離れる際にも安心なように財布やパスポートなどの貴重品もこのなかに収納。 フロントのドライバッグにはテント、空気式マット、レインウェア、クッキング用品などを入れて、余ったスペースに食料が入っている。パニアバッグと違い中の容量に合わせて大きさが変えられ、ストラップで締め込むことができるのでハンドリング時に荷物のがたつきなどもなく操作性を損なわない。 フレームバッグには、ロックとパンクキット、そして行動食を配置。クイックアクセスが可能なので非常に使い勝手が良かった。  大容量のサドルバッグには、長さのあるテントポールと寝袋、ウエアを配置。ウエアはアンダーウエア、ソックス、半袖、長袖ともに化繊やウールを中心に2組ずつ。パンツもパッド付きタイツのほかにショートパンツとロングパンツを1枚ずつ。必要最低限にまとめこまめに洗濯するスタイルで旅をした。

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ボトルは通常のサイクリングボトルとステンレス製のものを使用。ステンレス製シングルウォールのボトルは、お湯やコーヒーなどカップの代わりに使用でき、直火にかけることもできるので重宝した。

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今回のコンセプトパッキングスタイルの恩恵を受けられたのはロードだけでない。写真のようなダートでも真価を発揮。軽量だけでなく、キャリア&パニアを脱却したパッキングスタイルから荷物のガタつきがなく、どんどん踏み込んでいくことができる。

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時にはこんなマウンテンバイクコースへの冒険も。ROVE STのクロモリフレームは思っていた以上にしなやか。しかしそれでいてペダリングのパワーがロスしている感じも受けないツーリングには理想的なフレームとジオメトリーだと感じた。どんな環境にも飛び込んで行きたくなる素晴らしいバイクだ。

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今回テストしてみたかったのがメカニカルディスクブレーキ。やはりディスクブレーキの制動力は荷物を積むツーリングでは大きな安心を生む。ディスクのパッドも4000kmの走行で交換の必要がなかったほど長持ちなので次回からも必須の装備となりそうだ。

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ROVE STのディスクはローターサイズも160㎜と大きくしっかり効いてくれる。ローターは空輸の際には気を使う部分ではあるが、走行に関しては本当に安心感を生んでくれる。

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旅の使用には多くの反対意見がありながら、今回テストしたのがフロントシングルのチェーンホイール。登り坂でのギア比が問題だったが、今回は完成車そのものの40tを使用。結果は十分に行ける。今回の軽量パッキングであれば登り坂でのダンシングも可能なので、激坂ではダンシングで登った。軽量化、ギアの破損などのトラブル回避などフロントシングルの恩恵は旅でもあると感じた。

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今回も前回のベトナム遠征に引き続きのビンディングペダルでのツーリング。これまでビンディングでのトラブルは一度もなく、むしろ長時間の走行を余儀なくされるツーリングでのペダリング効率を考えると必須アイテムとも言えると思う。シューズは歩行も可能なKEEN社のものを使用した。

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キャリアを使用しない今回のパッキングシステムの鍵となったのがフロントフォークのスペース。ダボ穴とステンレスベルトを使用したアダプタで社外品(SALSA)のANYTHING CAGEを取り付けた。ケージのガタツキもなく、しっかりストラップでドライバッグを固定できるので悪路でも難なく走ることができた。

 

今回のバイクに関するレポート以外にも、同じくニュージーランド旅のために選んだパーツ類のレポートも届いています。詳しくはこちら。

http://www.akiworld.co.jp/archives/3646