第28回全日本選手権大会 AKI FACTORY TEAMレポート

7月18日に長野県・富士見パノラマスキー場で開催された「第28回全日本マウンテンバイク選手権大会DHI」のレポートです。

梅雨が明ける前のこの時期は台風が発生する時期でもあります。レースウィークに発生した台風11号の影響から、開催地の長野県でも木曜日から雨が降り続いた。時より風も強く豪雨になったかと思うと突然晴れ間がさしたりと、全く状況の読めないレースウィークとなった。

金曜日に予定されていたスケジュールも雨の影響で大きく変更され、練習時間が短縮されタイムドセッションも中止となってしまった。

レース当日も雨が降り続いていたが、スケジュール通りにスタート。しかしコースはどんどんと荒れていき、溝は深くタイヤに付いた泥でマッドタイヤでもコントロールを失うほどだ。時間が経つにつれてコース状況が刻々と変わって行く中で、ライン選びやライディングスキルで瞬時に判断し走る事、選手がこれまでに経験して来た事を全て出し切る必要のある過酷なレースとなった。

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AKI FACTORY TEAMが 日本一を決める大会で1位と3位の快挙を達成!!

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コースデータ
全長2,190m スタート地1,500m フィニッシュ地1,070m

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チーム全員で獲得できたこの功績に感謝です。エリートクラスで優勝と3位の表彰台を獲得。ジュニアクラスでも泉野選手が優勝しました!

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決勝後のバイクは凄い量の泥がバイクやタイヤにまとわり付き、重量が3kgは確実に重くなっています。ビンディングペダルにも泥が詰まり写真のようになってしまうため、フラットペダルを使用するライダーも多かった。

 

永田選手が自身初となる全日本選手権のタイトルを獲得!!

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予選が始まる寸前まで強い雨が降り続き、予選では雨が流れて泥がバイクには、まだ付かない状態だったが、それから決勝まで雨が止み次第に泥が乾いていった。それは泥が粘土のようにこねられ、水分を含んだまま、これまでで1番酷い状況となっていた。

そんな過酷なコンディションのなか、永田選手が冷静に自分の走りをし、自身初となる全日本選手権のタイトルを獲得した!!また、井手川選手もベテランの走りで予選のタイムを大きく更新して3位の表彰台を獲得。2015年の全日本選手権はAKI FACTORY TEAMとして最高の成績を残す事が出来た。加藤選手は途中クラッシュしてしまい思うようなライディングが出来なかったが、本人にとっても得るものが多く、次戦へと繋がる意味のあるレースとなった。

 

■井手川選手レポート

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予選7位 5:01:800   決勝3位 4:52:012

【予選】
当日の朝の試走では降り続く雨でコースには深い溝や溜まった泥などで難しいコンディションでしたが、逆に雨が降っていた事で泥の付きが少なく走りやすいセクションもありました。前日の練習時間も少なくタイムドセッションも中止となった為、コースクリアで通して走れるのがこの予選が初めてとなりました。事前の練習で決めた走行ラインを先ずは通して速く走る事を目標としてスタートしました。前半の高速区間はイメージ通りに走りやすく問題なくクリアでき、このコースの難所でもある中間のシングルトラックへ。そこはやはり想像以上に荒れている状況でストップしてしまった。そこからタイヤへ泥が付きペダルもハマらない状況から転倒してしまった。既にグリップもしない状況で2度コースアウトし、もう1度転倒をしてしまい上手く纏める事が出来ず7位で予選を終えた。

【決勝】
予選から決勝までの間で雨が止んだ事と、その他のクラスのレースが行われている事で、コース状況はこれまでで1番よくないと予想できました。スタート地点で先に出た選手のタイムを確認する中でも、タイムは予選よりも落ちている事が分かった。

先ずはスタートして高速セクションは無理をせず呼吸を整えながら、速度を落とさないように心掛けて走った。決勝でも中間のシングルトラックがキーポイントになると考えていたので、深い溝には入らず新しいキレイなラインをその場の判断で走ると決めていた。いつものレースでは常に全開で走りますが、このセクションでは7割ほどで調整し確実なラインを選んで走った。後半までは問題なく走れていたが、ホイールの半分ほどまで埋まる溝に1度入った時に、ペダルが地面にあたり泥が詰まってしまった。そこからは靴がペダルにハマらなかったので踵をペダルに乗せてなんとか転倒せずに走る事が出来た。

ゲレンデに出てからゴール前でスリップして転倒寸前になりロスしたが、そのままなんとかゴールした。その時点では暫定2位で0.3秒届かなかった…。最後は永田選手が1位でゴールし今大会は3位でレースを終える事となった。

【次戦への課題】
今大会もコンディションもバイクの状態も良かった。大きく変化するコースコンディションの中で、常に速度を維持して走る事が出来なかった事で、タイヤのグリップも上手く持たせる事が出来なかった。この様なコンディションは珍しいですが、どんな状況でもベストな走りが出来るように次戦に向けて練習の課題にして頑張ります。

 

■永田選手レポート

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予選2位 4:42:382   決勝1位 4:42:672

【予選】
今回のコースは前半のハイスピードセクションと、中盤・後半のテクニカルセクションでの速度のギャップが大きく、如何に全体の流れを良くレースを組み立てるかもポイントになると練習から感じていた。練習日から大雨が続きコース状況は走るごとに変化していった。予選では流の良いラインを決めてあとは雨によってできた溝に当て込むポイントと溝から外すポイントをしっかりと分けて、とにかくタイヤを止めないようなラインを選んだ。予選のランでは練習中想定していなかったセクションが思いのほか掘れていて、フロントを取られてしまい転倒、少し焦りはありましたが、気持ちを落ち着けて変化して行くコースのラインを決勝へ向けてのチェックしながら下り、予選を終えました。結果はトップからコンマ7秒の2位で通過した。

【決勝】
一昨年の全日本選手権は3位、昨年は2位。本当にこの全日本は悔しい思いを沢山してきているので、この大会には格別の強い思いがあった。昨年の全日本は予選トップ通過し、勝利を確信して挑んだ決勝は大雨に降られコースの変化へ対応しきれず2位。この全日本は同じミスをしないよう、気持ちの部分で冷静に、勝つことだけを考えて挑んだ。決勝をスタートし、コースは想定していたよりも荒れていて路面も重くなっていた。しかしここで焦っては負け、落ち着いて予選で決めたラインと、練習から決めていたラインを織り交ぜて、とにかくタイヤを止めない事を心掛けて走った。何か所かラインに迷いが出たがとにかく中途半端にならないよう当て込む溝はサスを入れ込むぐらい当て込み、ギャップを縦の動きと合わせてプッシュして速度を乗せた。結果止まる事なくイメージしていた走りが出来た。今回この冷静な判断と勝つという強い気持ちが走りに繋がったと思う。ゴールした段階で暫定トップを取る事ができ、タイムも自分で想定していたタイムに近いところが出せていて自信を持つ事が出来た。残す選手がゴール地点にタイムを越しても現れなかった瞬間、やっと全日本のタイトルが取れた時は今まで味わったレースの中で一番うれしかった。この2年間、届きそうで届かなかったこの全日本チャンピオンのタイトルをやっと勝ち取る事が出来たこのレースは自分のレース人生で本当に最高の経験とレースになった。

【次戦への課題】
全日本チャンピオンというタイトルをようやく取ることができ、やっと今までの想いを形にする事ができた事は、ここまで支えて応援して下さったスポンサーや家族、友人、そして応援してくれる沢山の方々への最高の恩返しになったと思います。そして本当に感謝しかありません。ジュニアで全日本チャンピオンを取ってから約10年、ようやく日本一のタイトルを取ることが出来ました!ここからが新たなスタートだと思って全力で頑張って行きますので、進化していく永田隼也の応援、これからもよろしくお願いいたします!!

 

■加藤選手レポート

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予選16位 5:15:361   決勝15位 6:07:719

【予選】
今回のレースは土曜日が決勝だったので、木曜日から会場に入りました。木曜日から降り続いた雨で、決勝の土曜日はものすごいマットコンディションになっていた。僕が今まで経験した事のないようなコンディションに対応する事が出来なかった。予選からフラットペダルに変えて挑み、中間までほぼ完璧に近いランは出来たが、中間を過ぎると想像以上に路面が掘れていて、対応することが出来ずクラッシュしてしまった。そこで集中力も切れてしまい、立て続けに5回もクラッシュしてしまい16位でフィニッシュしました。

【決勝】
予選ランと同様、中間まではノーミスに近いランが出来たのですが、後半のビックドロップのセクションを過ぎたあたりで、想像以上にグリップしスピードが出ていた為、コース外に出てしまいました。そこで泥が詰まってしまい、再スタートが困難になりました。後半のシングルはバイクを押す形で終え、15位でフィニッシュしました。

【次戦への課題】
今回負けた理由は、自分の考えの甘さとスキルが足りないと思いました。次戦はダウンヒルシリーズです。二度と今回のような事が無いように頑張りますので、引き続き皆様の応援をよろしくお願い致します。

 

■サテライトチーム・泉野選手レポート (ジュニアクラス)

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予選3位 6:18:651   決勝1位 5:41:974

【予選】
練習から全体的に苦戦していて、特に後半は足をつかないと下れない状態になっていて、大きな溝に吸い込まれ2回前転と三回ストップしてしまいました。決勝は転ばず走ろうと言う気持ちに切り替えました。

【決勝】
前半でスローパンクしてしまい、気を取られて攻めきれませんでした。ビックドロップでの着地のあと滑ってしまいポテ転をしてしまいました。しかし、予選でミスしたところをクリアでき、大きなミスもなくゴールできました。

【次戦への課題】
今回のような状況になる事も前提にライン取りや走り方を意識して1本1本頭を使い集中して取り組みたいと思います。